AWS-SAPが難しすぎる!って方向けに合格した勉強方法を伝授
閲覧いただきありがとうございます!"さいとう"と申します。わたしは異業種・未経験からIT業界に転職し、現在インフラエンジニアとしてクラウド環境の設計や構築・運用の支援を行っています。
Amazon Web Services (AWS)の認定資格がIT業界で高く評価されていることは、もはや公然の秘密です。最新の「Top 8 IT certifications in demand today」においても、その価値が再確認されたばかりですよね。
AWS認定は、現代のITエンジニアにとって、キャリアアップの鍵となる可能性を秘めています。
この度、AWSが提供する認定資格の中から、わたしは「AWS Certified Solutions Architect – Professional (SAP-C02)」に挑戦し、一発で合格することができました。
この資格を手にすることで、社内での地位向上、求職活動の際の競争力強化など、数多くのメリットが期待できます。
特に、AWSの豊富なサービスを活用して、顧客に対して安全かつ高いユーザーエクスペリエンスを提供するシステムやサービスの設計に関わる方にとって、この認定は必須のものと言えるでしょう。
本記事では、私がAWS-SAP認定を取得するために実践した具体的な勉強方法や、費やした時間、そして受験した感想を、分かりやすくステップバイステップ形式でご紹介します。
【本記事は以下のような読者におすすめです】
- AWS-SAPの難易度に興味がある方
- 効果的なAWS-SAPの勉強方法を探している方
- AWS-SAP認定の受験が自分のキャリアにどのような影響をもたらすかを知りたい方
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AWS-SAPを受験してみた
勉強方法などを紹介する前に、2023年12月に受けたわたしの受験結果をお伝えします。
一発で合格することができました。
私が受験をしてみて感じたことを、さきにみなさんに3つ伝えておきますね。
- 問題集だけではなく、試験ガイドも読みましょう
- 問題集は4周以上こなしましょう
- 試験中に休憩をとりましょう
■AWS-SAPとは?受験料は?
まずは「AWS Certified Solutions Architect – Professional(SAP-C02)」の概要を紹介いたします。
- レベル:プロフェッショナル
- 時間:試験完了までに180分
- コスト:300USD ※
- フォーマット:75問(択一または多肢選択式)
- 対象言語:英語、フランス語 (フランス)、ドイツ語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語 (ブラジル)、中国語 (簡体字)、スペイン語 (ラテンアメリカ)
- 受験対象者:AWS Certified Solutions Architect – Professional は、AWS でのクラウドアーキテクチャの設計とデプロイにおいて 2 年以上の実践的な経験を持つ個人を対象とするものです。この試験を受ける前に、以下の要件を満たすことをお勧めします。
さらに詳しく知りたい方はこちらから
※受験料に関して、変更予定のお知らせがあります。
●Professional(プロフェッショナル)レベルとは
AWS認定はFOUNDATIONAL・ASSOCIATE・PROFESSIONAL・SPECIALTYの4つのレベルに分かれています。
「AWS Certified Solutions Architect – Professional」はプロフェッショナルですが、Professional(プロフェッショナル)レベルとはどれくらいのレベルを求められているのでしょうか。
AWS 上で安全かつ最適化された最新のアプリケーションを設計し、プロセスを自動化するために必要な高度なスキルと知識を証明するロールベースの認定です。2 年以上の AWS クラウドの経験があることが望ましいです。
(AWS公式Webサイトより)
■AWS-SAPの難易度は?
AWS Certified Solutions Architect – Professional (SAP) 認定は、Amazon Web Services (AWS) の認定プログラムの中でも高度なレベルに位置づけられています。
この認定は、AWS のクラウドプラットフォーム上で複雑なソリューションを設計し、実装する能力を証明するもので、特に経験豊富なソリューションアーキテクトを対象としています。
AWS-SAP取得に求められるレベル
- 高度な知識と経験が要求される
AWS-SAPは、AWSの広範囲にわたるサービスと機能に関する深い知識を必要とします。また、複数のAWSサービスを組み合わせたソリューションの設計、コスト最適化、セキュリティの確保など、実際のプロジェクトで直面する複雑なシナリオに対処する能力が求められます。 - 広範囲のカバー範囲
試験は、ネットワーキング、ストレージ、コンピューティング、データベース、セキュリティなど、AWSの幅広いサービスにわたる知識を評価します。これには、最新のAWSのサービスやベストプラクティスに関するアップデートも含まれるため、常に最新の情報を学習し続ける必要があります。
他のIT資格との比較
- 難易度の比較
AWS-SAPは他の人気のあるIT認定資格、例えばCiscoのCCNAやCCNP、MicrosoftのCertified: Azure Solutions Architect Expert、またはGoogle CloudのProfessional Cloud Architectと比べても、難易度が高いとされています。
これは、AWS-SAPが広範囲にわたる知識を要求し、実際の業務経験に基づいた深い理解と応用能力を評価するからです。
- 専門性の比較
他の認定資格が特定の技術領域やプラットフォームに焦点を当てているのに対し、AWS-SAPはAWSクラウド環境全体の包括的な理解を必要とします。
そのため、単に特定の技術やサービスの知識だけでなく、複雑なアーキテクチャの設計とトラブルシューティングに関する高度なスキルが求められます。
総合的に見ると、AWS-SAPはIT資格の中でも特に高い難易度を誇ります。
しかし、これを取得することでクラウドコンピューティング分野における専門性と信頼性を証明できます。
合格するためには、広範囲にわたる知識の習得と実際の業務経験に裏打ちされた実践的なスキルが不可欠です。
■AWS-SAPの合格率は?
AWS-SAP(AWS Certified Solutions Architect – Professional)認定の正確な合格率は、Amazon Web Services (AWS) によって公式に公表されていません。
AWSや他の多くの認定機関は、試験の合格率に関する具体的なデータを一般には公開しないことが一般的です。これは、試験の難易度、受験者の背景、試験のバージョン更新、試験準備方法など、多くの変数によって合格率が大きく変動するためです。
参考指標と意見
- 業界の意見
多くのIT専門家や教育機関は、AWS-SAPを高度な認定と見なしており、試験の難易度はかなり高いと一般に認識されています。
実際の業務経験、特にAWS上での複雑なアーキテクチャの設計や運用に関わった経験がある受験者であっても、十分な準備なしには合格が難しいとされています。 - 試験準備
合格するためには、公式の学習パスに従い、AWSが提供する学習資料や練習問題を利用することが重要です。また、多くの受験者が、模擬試験を利用して実際の試験環境を体験し、試験のスタイルや問題形式に慣れることを推奨しています。
補足情報
- 再受験のポリシー
AWSは試験に不合格だった場合の再受験ポリシーを設けています。不合格の場合、14日間待った後に再受験が可能です。このポリシーは、合格に向けての継続的な努力を促し、受験者が学習計画を見直し、準備を強化する機会を提供します。 - コミュニティのサポート
AWS-SAPの受験を検討している場合、AWSの公式フォーラムや他のオンラインコミュニティに参加することで、他の受験者や認定を持つ専門家からのアドバイスや学習リソースを得ることができます。これらのコミュニティは、学習のヒントやモチベーションの維持に役立ちます。
公式な合格率は公表されていないものの、これらの情報やコミュニティからの意見を参考に、適切な準備と計画でAWS-SAP認定試験に臨むことを推奨します。
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■AWS-SAP合格のための勉強方法・勉強時間
2023年12月、私はAWSのSAP試験に挑みました。合格へ向けてどのようなアプローチを取ったのか、ここに共有します。
筆者の背景
まずは、私がAWSとどれだけ親しんでいるかを、前提条件としてお話しします。
- AWSを使用して1年3ヶ月 (2023/12受験当時)
- 保有AWS認定: CLF、SAA、SOA、DVA、SCS
- 設計、構築、運用の経験あり
ステップ1: 学習時間の確保
AWS-SAPは、実務経験が豊富でも、試験の問題形式に慣れていないと時間内に完了できないことがあります。
重要なのは、学習時間をしっかりと確保し、長文問題への対応能力を高めることです。
私がSAP-C02の受験に向けて投じた学習時間は以下の通りです。
- 学習時間:合計60時間(1日2〜3時間)
- 学習期間:20日間
既にAWS-SAA, SOA, DVA, SCSを取得しており、日常業務でAWSを使用していたため、SAPの範囲内であるAWSサービスには慣れ親しんでいました。
ですので、上で示した学習時間は、未経験の方には当てはまりません。
未経験の方がAWS-SAPに合格する場合には、倍以上の時間を要するはずです。
IT未経験でAWS-SAAを取得していない方は、まずはAWS-SAAの取得をおすすめします。
ステップ2: 効果的な学習方法
私がSAP合格のために採用した学習方法は、シンプルですが「問題を解くこと」に尽きます。詳細は後述しますが、この方法が必ずしも最適だったわけではありません。
私の場合、AWSサービスの基本を理解しているのを前提とした学習方法を取りました。
使用した問題集は以下の通りです。
■CloudTech|AWS初学者を導く体系的な動画学習問題集
実務での経験とこれまで蓄積した認定資格の知識を基に、私は問題集を徹底的に活用しました。
CloudTechが提供する動画学習問題集は、AWS-SAPに関する300問の問題を収録しており、その全てに挑戦しました。
しかし、わたしは問題集を1問目から300問目までただ解くわけではなく、つぎの方法を採用して取り組んでいます。
具体的な方法として、
最初の10問を解き、その後もう一度同じ10問を解くという方法です。
やり方としては、日々新しい問題20問(10問1セットを2周×2)に挑戦し、翌日はその20問を復習した後、さらに新しい問題20問を解くというサイクルを続けました。
300問全てに取り組み終えたら、1から100、101から200、201から300という区切りで、各セクションを再度一周し、特に間違えた問題をメモしておきました。
そして、300問からランダムに選ばれる模擬テスト75問を2回実施し、ここでも間違った問題をメモしました。
試験の前日や当日には、最近間違えた問題を再度解き直しました。
重要なのは、単に答えを暗記するのではなく、
AWSのアーキテクチャを深く理解することです。
私が実際に受験したとき、問題集と同じか似た問題が75問中21問出題されましたが、
合格するためには57問以上を正確に解答する自信が必要です。
問題集を徹底的にこなすことで、出題される問題の約25%に対処できますが、残りの75%はあなたの知識と判断力が試されます。
ここで、単に問題の答えを記憶している人と、アーキテクチャを理解している人の間に大きな差が生まれます。AWSのベストプラクティスを身につけ、応用力を養いましょう。
※AWS-SAPは以下の概念・サービスを理解することが重要です。
- AWS グローバルインフラストラクチャ
- AWS ネットワークの概念 (Amazon VPC、AWS Direct Connect、AWS VPN、AWS Transit Gateway、推移的ルーティング、AWS コンテナサービスなど)【超重要】
- AWS Identity and Access Management (IAM) と AWS IAM Identity Center
(AWS Single Sign-On) - クロスアカウントアクセス
- 目標復旧時間 (RTO) と目標復旧時点 (RPO)
- 災害対策戦略 (AWS Elastic Disaster Recovery、パイロットライト、ウォーム
スタンバイ、マルチサイトの使用など) - AWS Organizations と AWS Control Tower【超重要】
- Infrastructure as Code (IaC)
- シークレット管理 (Systems Manager、AWS Secrets Manager など)
上記の中でも「AWS ネットワークの概念」と「AWS Organizations と AWS Control Tower」に関しては、徹底的に勉強しましょう。AWSの公式ドキュメントを読み、かつネットワークのハンズオンを必ず実施しましょう。もしAWS Transit Gatewayを実施していない方は、必ず実施することを薦めます。
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■AWS-SAP認定試験の感想
AWS Certified Solutions Architect – Professional(SAP)の受験体験をシェアします。
感想①問題集だけでは足りない
今回、私は問題集のみを頼りに試験に臨みました。しかし、実際には、実務経験や常日頃からの情報収集がなければ合格は難しかったでしょう。
試験ガイドに記載されているサービスリストをチェックし、それぞれのサービスについて基本的な理解を深めることをお勧めします。
感想②時間管理の重要性
全180分の試験時間は一見十分に思えますが、問題一つにつき2〜3分を費やすと考えると、実際はかなり厳しいものがあります。
途中でトイレに行きたくなることも想定され、「早く解かなければ」と焦ることになります。各問題にかける時間を意識し、時間を要する問題は一時スキップして後で戻るようにしましょう。
感想③試験中の休憩戦略
長時間の集中は誰にとっても難しいため、20問ごとに5分程度目を閉じて休憩するなど、意識的に休息を取ることが重要です。
後半の問題を軽視すると合格が難しくなるため、短時間でも良いので休憩を取り、全問に集中できるようにしましょう。
■AWS-SAPの価値について
AWS-SAP認定を「意味がない」と捉える人は、その資格を活かす環境にいないか、資格を活用する方法を知らない可能性があります。しかし、正しい環境と適切な活用法があれば、この認定は非常に価値があると言えます。
まとめ
AWS認定資格は、IT業界だけでなく、さまざまな職種でその価値を認識され始めています。技術者だけでなく、営業や事務職など、多岐にわたる分野のプロフェッショナルがAWS認定を目指しています。
この記事が、AWS Certified Solutions Architect – Professional(SAP-C02)の試験に挑むあなたの助けとなり、合格への一歩を踏み出す勇気を与えることを願っています
そして、「AWS Certified Solutions Architect – Professional(SAP-C02)」を取得できたあかつきには、インフラエンジニアを目指しませんか?
参考サイトリンク:AWS認定
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