未経験からインフラエンジニアになるまでのステップバイステップガイド
閲覧いただきありがとうございます!"さいとう"と申します。わたしは異業種・未経験からIT業界に転職し、現在インフラエンジニアとしてクラウド環境の設計や構築・運用の支援を行っています。
私は30代で異業種・未経験からインフラエンジニアに転職しました。
前職は小売業で、主に接客業務に従事していました。しかし、コロナ禍をきっかけに働き方に疑問を抱くようになり、忙しいのに給与がなかなか上がらない業界に対して不安が募り、転職を考え始めました。
現在では時間はかかりましたが、給与水準の高いIT業界に転職し、「インフラエンジニア」として働いています。
この記事では、私が未経験からインフラエンジニアになるまでの道のりを、ステップバイステップで紹介していきます。ITエンジニアになれる保証はありませんが、この記事が少しでもあなたの助けになれば幸いです。
インフラエンジニアになるために
あなたはなぜITエンジニアへの転職を目指しているのでしょうか。
私の場合、家族と一緒に過ごせるリモートワークの実現と、年代の平均年収に見合った給与を目指すことが主な目的でした。
先に結果をいうと、現在は在宅で勤務できるリモートワークで働くことができ、給与も「30代の平均年収447万円」を超える額の給与をもらうことに成功しています。
はじめに
最近、ITエンジニアへの転職を勧めるCMが多くなっていると感じませんか?
IT業界は以前から人手不足と言われており、経済産業省の発表では「2030年には45万人が不足する」と予測されています。
「人手不足」だけを聞くと、忙しくて大変な業界だと感じるかもしれません。しかし、政府がIT業界に巨額の投資を行うと発表しました。これは、IT業界に多くの資金が流れ込み、そこで働く人々にも恩恵が及ぶ可能性があるということです。大変な面がある一方、大きなチャンスでもあります。
もしあなたが年収を上げたいと考えているなら、今すぐにでもIT業界への転職を考えるべきです。
しかし、未経験の人がIT人材、特にエンジニアになれるのかについて不安を感じる方がいるのではないでしょうか。
「5%(4/75)」という数字が何を意味するか、わかりますか?
これは、私がエンジニアへの転職活動を行った際の内定率です。
75社に応募し、書類通過が20社、そのうち内定を得たのは4社でした。この数字だけ見ると、確かにエンジニア転職は高いハードルがあります。
しかし、決して越えられない壁ではありません。そして、IT業界に転職さえすれば、あなたの夢が実現する可能性が出てきます。
わたしはこれから紹介するステップでインフラエンジニアになることができました。
・ステップ1.資格取得
・ステップ2.ハンズオンの実施(仮の経験を積む)
・ステップ3.転職活動
この記事では3ステップのうち、ステップ1とステップ2について詳しく紹介していきます。
ステップ1 :資格の取得
最初のステップは、「資格取得」です。
私はITエンジニアへの転職を目指して、70社以上に応募しましたが、内定を得られたのは4社だけでした。転職活動の初期は未経験でもなんとか転職できるだろうと考えていましたが、面接どころか書類する通過しませんでした。
しかし、とあるIT資格を取得したことで、面接、そして内定をいただくことができたのです。
あなたはいま、「え?資格?資格なんて意味ないじゃん、時間もかかるし」と思われたのではないでしょうか。
資格を取得してから転職活動を行うことは、一見遠回りに感じるかもしれません。
しかし、私は「資格取得がITエンジニアへの転職を成功させるための"チケット"」、だと考えています。
新卒やコンピュータサイエンスを学んだ人ならまだしも、「エンジニアになりたい」と考えているだけの未経験者を企業が採用する可能性は低いです。IT関連の資格を取得することで、"エンジニアとしての基礎知識があることを証明すること"ができ、企業側に"教育コストが低い"という印象を与えることができます。
さらに、資格取得は転職した後でも役立ちます。
資格取得に意味がないという人もいますが、それは全くの誤解です。
資格を取得して基礎知識を習得しておくことで、実務で得られる経験や判断力をより早く身につけることができます。知識ゼロの状態で仕事に取り組むと、学べることが限られ、気づきも少なくなります。学校の授業で予習が重要だったように、仕事でも同じことが言えます。
未来の自分を助けるためにも、資格取得の勉強を始めてみましょう。
どの資格から始めればよいか分からない方は、次に紹介する3つの資格の中から一つを試してみてください。
ちなみにわたしは、"AWS“から取得しました。また、同僚は"基本情報技術者試験“を取得し、入社しています。
基本情報技術者試験
勉強目安期間:2カ月
おすすめ資格②AWS Certified Solutions Architect – Associate (AWS-SAA)
勉強目安期間:1カ月
おすすめ資格③LPIC-1
勉強目安期間:2カ月
↓インフラエンジニアに転職する際に武器となる資格はこちら
ステップ2 ハンズオンの実施(仮の経験を積む)
資格取得と並行してぜひ実施しておきたいのが、"実際に手を動かす“ことです。
ITエンジニア業界では、実績主義が基本です。
未経験者に新しいチャレンジを任せることはほとんどなく、過去に実績がある人にしか仕事やタスクは回ってきません。したがって、あなたも何かしらの実績を作っておく必要があります。
ソフトウェアエンジニアを目指す方であれば、アプリや成果物をまとめたポートフォリオが有効です。それでは、インフラエンジニアを目指す方は何を提示すればいいでしょうか?
答えは、サーバやネットワーク環境を構築するハンズオンの実施と、その環境の構築図を作成することです。
「ハンズオン」や「構築図」という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、ハンズオンとは、提供される手順に従って実施することで目標物を作成できる体験型の学習方法です。
ハンズオンとは
ハンズオンは、"実際に手を動かして学ぶ“という意味です。教科書やビデオを見て学ぶだけでなく、実際に手順を実行しながら学習を進める方法です。
例えば、サーバーを設定する方法を学ぶときに、ただ説明を聞くだけではなく、自分で実際にサーバーを設定しながら学ぶことがハンズオンです。これにより、単なる知識ではなく、実際のスキルが身につくため、実務に近い経験を積むことができます。
構築図は、システム構成図や設計図とも呼ばれ、一目でシステムの基盤となるサーバーやサービスがどのように構成されているかがわかる図です。
構築図を見せることで、採用担当者にあなたが取り組んだことが視覚的に伝わりやすく、あなた自身も説明しやすくなります。
仮の経験を積むために、あなたもハンズオンを実施してみましょう。
わたしが転職活動中に実施したハンズオンを3つ紹介します。
転職活動
転職活動についてはボリュームが大きいため、別の記事にまとめました。「未経験者向けインフラエンジニア転職活動ガイド」を参照ください。
※準備中
おまけ:継続的な学習と成長
ここからはあなたがITエンジニアに転職してからの話になります。IT業界は人材不足と同時に、離職率が高いことも有名ですよね。せっかくITエンジニアになったのに、思っていたのと違ったり、残業時間が多かったり、とさまざまな理由で辞めていきます。
わたしはあなたにITエンジニアという職を続けていくための考え方を3つお伝えします。お役に立つと嬉しいです。
おまけ①継続的な学習
転職活動の準備で、資格を取得した方がいるかと思います。実務に入ると、資格取得の際の学習で培った知識が役立つことを実感するはずです。
しかし、学習をやめると、事前に学習した知識を使うボーナスステージが終わり、実務をがむしゃらにこなして効率の悪いスキルの身につけ方をしていきます。継続的に学習を続け、実務×学習の両輪でスキルを効率よく身につけていきましょう。
おまけ②キャリア戦略
未経験・異業種からITエンジニアになった方には、必ず転職によって実現したかったことがあるはずです。わたしは家族と過ごす自由な時間とお金です。
あなたが実現したいことと、今後歩むべきキャリアを合致させておき、入社時から喧伝しましょう。
わたしの場合は自由な時間=テレワーク、お金=年収アップですね。この二つを実現できるポジションを見定め、人事や給与に関する権限を持つ人に直接伝えました。
世の中には自分の願望をストレートに伝えるのが下手な人がいます。
相手にどう思われるかや、それ相応の価値が自分にないのではと思っている方かと思います。
しかし、今までの経験やキャリアを捨ててIT業界に転職したのなら、外聞などを気にせずに自分勝手に行きましょう。人事の人に自分が思い描くキャリアを伝え、会社から上位権限を与えられている人に自分がやりたいことを伝えてください。
おまけ③他人と比べない
さいごの「他人と比べない」は、エンジニアとして長く働くうえで一番重要です。
他の職業以上に、ITエンジニアは知識の複利の力が抜群です。一年目に覚えたことが二年目に少し使えるようになり、三年目にまた少し使えるようになります。もちろん継続的な学習が前提ですが。
しかし、IT業界では知識マウントやテックブログ、資格取得報告がいたるところにあるため、他の人と自分を比べ、自分の成長速度に失望する場合があります。
そして、自分には合っていないと考えるようになります。
ITエンジニアという職が本当にあなたに合っていないならしょうがないのですが、他の人と比べてそう思ったのならもったいないです。
最初に言った通り、ITエンジニアは継続的な学習によって複利が働きます。他人と比べずに、自分のペースでいきましょう。それでも他人と比べてしまう場合、自分と他の人は違うゲームをやっていると思うようにしてください。
↓"学習"のヒントがもっと欲しい方向けにまとめました
まとめ
未経験・異業種からITエンジニアに転職するのは難しいです。しかし、わたしは資格取得とちょっとした実績作りで、ITエンジニアへの道を切り開きました。あらためて私がIT転職に成功するまでに行ったことを紹介します。
・資格取得
・ハンズオンの実施
IT転職を実現したい方はぜひ試してください。
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