LPIC Level1合格への道:勉強方法と時間を紹介

資格学習

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さいとう

閲覧いただきありがとうございます!"さいとう"と申します。わたしは異業種・未経験からIT業界に転職し、現在インフラエンジニアとしてクラウド環境の設計や構築・運用の支援を行っています。

インフラエンジニアの関連資格のひとつに"LPIC"があります。エントリーレベルの"LPIC Level1″はLinuxシステム管理やLinuxネットワーク管理に興味がある、またはインフラ分野でキャリアを構築したい人にオススメの資格です。とくにIT未経験・異業種の方が転職する際に、有利となる資格の一つです。


しかし、"LPIC Level 1″は初級レベルとはいえ、IT未経験の方には難易度の高い資格と言えます。この記事では、わたしがIT未経験でLPIC Level1に合格した勉強方法と取得までにかかた時間を紹介します。

【本記事は以下のような読者に特におすすめです】

  • LPIC Level1の難易度に興味がある方
  • 効率的なLPIC Level1の勉強方法を探している方
  • LPIC Level1認定の受験が自分の転職活動にどのような影響をもたらすかを知りたい方

LPIC Level1に合格する方法を伝授

勉強方法などを紹介する前に、わたしの受験結果をお伝えします。

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一発で合格することができました。


私が受験をしてみて感じたことを、さきにみなさんに3つ伝えておきますね。

  • コマンドを打つための環境を用意しよう
  • 問題集は3周以上こなしましょう
  • LPIC level1の102は特に難しい


LPIC Level1とは?受験料は?

まずは「LPIC Level1」の概要を紹介いたします。

  • 現行バージョン: 5.0 (試験コード101-500および102-500)
  • 試験範囲: 101-500, 102-500
  • 受験資格: この認証の前提条件はありません。
  • 認定要件: 101試験と102試験の両方に合格すること。各90分の試験は、60の多肢選択問題と穴埋め問題で構成されています。
  • 有効期間: 再受験またはより高いレベルを達成しない限り5年。
  • 時間: 試験完了までに 90 分
  • コスト: LPIC-1: 101 JPY-¥15,000, LPIC-1: 102 JPY-¥15,000
  • 対象言語:英語、ドイツ語、日本語、ポルトガル語(ブラジル)、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、スペイン語(現代語)


さらに詳しく知りたい方はこちらから

LPIC Level1の認定を受けるための推奨経験

公式Webサイトに掲載されているLPIC Level1受験推奨経験を記載しておきます。

  • Linuxシステムのアーキテクチャを理解する。
  • X11を含むLinuxワークステーションをインストールして維持し、それをネットワーククライアントとしてセットアップ。
  • 一般的なGNUおよびUnixコマンドを含む、Linuxコマンドラインでの作業。
  • ファイルやアクセス権限、システムのセキュリティを扱う。
  • ユーザーのヘルプ、大規模システムへのユーザーの追加、バックアップとリストア、シャットダウンと再起動など、簡単なメンテナンス作業。


LPIC Level1の難易度は?

LPIC Level1 は、Linuxシステム管理やネットワーク管理の基礎的なスキルを持つ個人が合格することができるように設計されています。しかし、複数の選択式の問題や実際のシステム操作に関する課題など、さまざまな形式の問題で構成されてため、対策をしていないと厳しいです。ほかのIT資格と比較しながら、みていきましょう。

他のIT資格との比較


  1. Cisco Certified Network Associate (CCNA)
    CCNAは、ネットワークエンジニア向けの資格であり、LPIC Level 1よりもネットワーク関連の内容に焦点を当てています。CCNAは、ネットワークの基礎から高度なトピックまでをカバーしており、一般的にはLPIC Level 1よりも高い難易度とされています。
  2. Microsoft Certified: Azure Administrator Associate
    Azure Administrator Associateは、Microsoft Azureクラウドプラットフォームの管理者向けの資格です。LPIC Level 1とは異なり、クラウドコンピューティングに特化しています。LPIC Level 1と比較して、異なる技術スタックとスキルセットを対象としているため、直接的な難易度の比較は難しいですが、LPIC Level 1よりも専門的なスキルを必要とするとされています。



LPIC Level 1は、Linuxシステム管理やネットワーク管理に関連する基本的なスキルを評価する資格です。他の資格と比較して、LPIC Level 1は、Linux環境における基本的な知識と技能の獲得に焦点を当てています。


LPIC Level1を取得することで、サーバを管理するための基礎知識があることを証明することができます。そして、転職活動において、LPIC Level 1を保有していることが強力な武器となるのです。

LPIC Level1の合格率は?

LPIC Level 1の合格率に関する正確な統計は、公式の組織であるLinux Professional Institute(LPI)から提供されていません

LPIC Level1合格のための勉強方法・勉強時間

私はLPIC Level1試験に挑み、2カ月の勉強期間で一発で合格することができました。合格へ向けてどのようなアプローチを取ったのか、ここに共有します。

筆者の背景

まずは、私がLPIC Level1を受験したときの状況を紹介します。

  • IT実務経験: なし
  • 保有資格: AWS-CLF、AWS-SAA


わたしはインフラエンジニアのキャリアアップの武器として、LPIC Level1取得を目指していました。前職は非ITでしたので、Linux?サーバ?という状況でした。保有資格にAWS資格がありますが、同じIT資格であっても問われる知識が全く違います。しっかりと準備しましょう。

LPIC Level1合格までの勉強時間

LPIC Level1は、知識だけ詰め込んでも102で落ちます。102試験では実際にコマンドを打つ問題が複数出題されますので、得た知識を使えるようにしておかなければいいけません。重要なのは、学習時間をしっかりと確保し、Linuxを触る環境を準備することです。私がLPIC Level1の受験に向けて投じた学習時間は以下の通りです。

  • 学習時間:合計100時間
  • 学習期間:2か月間


勉強時間はあくまで目安です。次にお話しする勉強方法を確実にこなすことが重要なので、計画をたててコツコツやっていきましょう。

LPIC Level1合格のための勉強方法

今から紹介する勉強方法は、未経験からIT業界に転職する人向けの勉強方法です。IT知識がなく、いきなりLPIC Level1の試験に臨むのは危険です。いくつかステップを踏んで、試験に臨んでほしいです。勉強方法はステップ1からステップ3の順になっていて、Linuxについて全く知らない方はステップ1から確実に実施していきましょう

ステップ1:LPIC Level1おすすめ教材を通読

IT未経験の場合、Linuxやサーバを触ったことがある人は少ないかと思います。まずはLinuxの全体像をつかみましょう。その中でも私のおすすめは次の書籍です。

  • 1週間でLPICの基礎が学べる本 第3版 (1週間シリーズ)
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LPIC Level1に合格するためには、まずはLinuxの全体像・イメージをつかむことが必須です。「1週間でLPICの基礎が学べる本 第3版 (1週間シリーズ)」はLinuxに関する重要なポイントがまとめられています。1周通読するだけで充分ですので、ぜひ読んでみてください。


ステップ2:LPIC Level1おすすめ教材を通読&実機操作

Linuxのイメージがつかめたら、さらに具体的な内容と実際に操作してみましょう。次の教材は、「LPIC Level1」の試験範囲を網羅しつつ、操作方法の詳しい説明が用意されているオススメの書籍です。

  • Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応
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「Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応」は通称"小豆本"と呼ばれる書籍です。前述した「1週間でLPICの基礎が学べる本 第3版 (1週間シリーズ)」の著者である中島能和さんが書かれているので、スムーズに通読することができるはずです。「1週間でLPICの基礎が学べる本 第3版 (1週間シリーズ)」とは違い、「Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応」は通読後、また初めからじっくり読みましょう。3周が目安です。


ステップ3:おすすめ問題集を周回

さいごのステップはアウトプットです。書籍を読むインプットだけでは、記憶に定着しません。問題集を解き、しっかりとアウトプットしていきましょう。LPIC Level1のおすすめ問題集が、つぎの書籍です。

  • LPICレベル1スピードマスター問題集: Version5.0対応 101試験、102試験対応
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「LPICレベル1スピードマスター問題集」はLPIC Level1の頻出問題がまとめられています。問題・解説も豊富で、最後の仕上げにもってこいの教材です。


しかし、説明が詳しすぎるため、難しく感じる部分もあります。解説を読んで難しいと思ったら、「Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応」を読み直しましょう。


具体的な使い方としまして、"問題を少量ずつ繰り返す“です。


問題集をやるとき、だいたいのみなさんは始めから終わりまで一気に解くと思います。その場合、最初に解いた問題の記憶は残っていませんし、なんで間違えたかも覚えていないでしょう。


わたしがオススメする"問題を少量ずつ繰り返す"方法は、1問目から10問目まで回答したら、また1問目から10問目まやり直します。それが終わったら、11問目から20問目まで実施し、また11問目から20問目まで回答します


この方法を実施することで、記憶の定着率が上がり、かつ流し読みしていた問題をあぶりだします。たった10問でも1,2問適当に解いている場合があり、もう1周してみると全く覚えていないことがあります。ぜひ"問題を少量ずつ繰り返す"方法を試してみてください。


LPIC Level1認定試験の感想

LPIC Level1の受験体験をシェアします。

コマンドを打つための環境を用意しよう

LPIC Level1の試験には、実際にコマンドを打つ問題があります。問題集を解いてるだけでは、とっさに出てきません。「1週間でLPICの基礎が学べる本 第3版 (1週間シリーズ)」で紹介されているVirtualBoxで仮想環境を用意し、コマンドを打っておきましょう。

問題集は3周以上こなしましょう

LPIC Level1の101と102の試験時間は、各90分です。問題数は60問なので、1問あたり1分30秒です。1問あたりの回答時間が長く思えるかもしれませんが、試験会場ではあっという間です。問題集を周回し、瞬間的に解ける問題を増やしておきましょう。

LPIC level1の102は特に難しい

「コマンドを打つための環境を用意しよう」とかぶる内容なのですが、とにかくコマンド問題が難しいです。なぜ難しいかというと、コマンドを経験として利用していないからだと思います。102には10問前後のコマンド問題があったと記憶しており、"消去法が使えない"・"完全一致"と本当に厳しいです、しっかり準備して臨みましょう。


LPIC Level1の価値について

LPIC Level1認定を「意味がない」と捉える人は、その資格を活かす環境にいないか、資格を活用する方法を知らない可能性があります。しかし、正しい環境と適切な活用法があれば、この認定は非常に価値があると言えます。

まとめ

「LPIC Level1」は未経験・異業種の方がインフラエンジニアになるために有用な資格です。しかし、取得には高いハードルがあります。この記事が、LPIC Level1の試験に挑むあなたの助けとなり、合格への一歩を踏み出す勇気を与えることを願っています

改めて、私が利用した参考書を挙げておきます。

1週間でLPICの基礎が学べる本 第3版 (1週間シリーズ)
Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応
LPICレベル1スピードマスター問題集: Version5.0対応 101試験、102試験対応



参考サイトリンク:LPI